選ばれなかっただけ

ウォン・カーウァイ監督の「マイブルーベリーナイツ」を観ました。

一時期、トニー・レオンにハマったのをきっかけに
好んで香港映画を観ておりました。

その中で好きだったのが「恋する惑星」や「花様年華」で、
ふむふむウォン・カーウァイという監督が撮っているんだなと知ったわけです。

これらのなにがツボったのかというと、ウェットで綺麗な映像と
これまたウェットなストーリーでしょうか(笑)

ヨーロッパの映画を観ているようなお洒落感が大層好きなんですよねぇ。

言葉だけではなく、表情や風景からいろんなものが
伝わってくる感じ、とでもいいましょうか。

カーウァイ作品は大分観たつもりだったのですが、
忘れておりました、大事なコレ、マイブルーベリーナイツ。

結論から言うと、好きです、とっても。

アメリカが舞台ですが、やはりウェットでお洒落です(笑)

ノラ・ジョーンズのエキゾチックな顔立ちや
ジュード・ロウのイギリスアクセント、
そして、そう思って見るからでしょうけど彼から漂うヨーロッパ感が
いい味足してると思いました。

で、まぁ、なんやかんやで(おいw)
最後に有名なあのパッケージのシーンになるわけですが
これがまぁウェットで美しいこと!
カーウァイ監督の真骨頂だな。

人を想うというのは時として、
いや、もしかしたら大半が辛いことかもしれない。

選ばれないこともあるし、想いが通じても冷めることもある。
束縛したり束縛されたり、素直になれなかったり。

そして、自分を否定し、人を想ったり
人の想いを受け入れることが怖くなる。

でもね、大丈夫。

美味しいパイでも売れ残ることがあるって、
それは美味しくないわけでもマズそうに見えるわけでもなく、
そこに理由はなくて、ただ選ばれなかっただけ。

恋もそう。

そんな風に感じました。

今更恋する年齢ではないけれど、旅には出たい(笑)

その前にまずはブルーベリーパイを食べよう。

 

【追記】
溶けたアイスがブルーベリーパイに流れる映像は何というか、えろいですw
食べ物がえろくみえるなんて・・・さすが、カーウァイ!w