桐野夏生さんの「だから荒野」を一気読みした。
なんとも身につまされる話でしんどいというか、息苦しかった~
よく似てるから、うちと。
最初は主人公の主婦にがっつり感情移入していて
ずーっと、そうそう!旦那も息子らもムカつく!と思いながら読んでたけど
途中からムカつく旦那や息子らの気持ちもわかるかも・・・と
思うようになっているのが不思議だった。
だからといって、到底許せる気分でなかったけど(笑)
わかるような気はしても自分が主婦だからか、
そこからは足(立場)が出ることはなかったな。
ロードムービー的に自分が明美になって旅をした気分になって
最後の方ではぐったり疲れたけど(笑)、なんともやりきった感がある。
さすがうまい書き方だなぁと感心しきり。
印象的だったのは、山岡老人の言葉で
自分はこの荒野を選んだのだからそれで終わればいい、という。
私は自分で選んだつもりはないのだけれど
気が付いたらこの荒野に立っていた。
いつかここで終わればいいと思えたらいいな、と思う。